稲葉山城奪取

Posted in 未分類 on 2月 16th, 2012 by admin — Be the first to comment!

竹中半兵衛は稲葉山城奪取に向けて動きだした。
まず弟の竹中久作に病気を装うよう言い、それの看護のため数人をなかに入れておき、自分も数人を引き連れて病気見舞いに稲葉山城へ入った。
「これは安藤自慢の婿殿か」
斎藤竜興お気に入りの側近である斎藤飛騨守は半兵衛を見つけると侮りを含んだ声ではなしかけてきた。
(この男こそ斎藤家を駄目にしている)
斎藤飛騨守は、竜興とともに酒色に溺れたりしている。
(このような男が政事の中心にいるのは斎藤家のためにならない)
舅の安藤もこの男のことを嫌っている。
半兵衛は決意したように刀に手をかけた。
「上意である」
そう言って一刀のもとに斬り捨てた。
周囲の者は驚いたが、半兵衛の言った上意とは主人の意志だということなので手出しできなかった。
斎藤竜興が異変に気づいたときには、わずかな人数で半兵衛が城を占拠していた。
竜興は慌てて側近に守られながら稲葉山城を逃げ出した。
半兵衛は合図を送り、安藤守就は兵を率いて稲葉山城へやってきた。
「これで婿殿が美濃の覇者じゃ。わしは次になにをすればよい」
半兵衛は苦笑をしながら、
「私は少しの間この城を預かっているだけです」
安藤は意味がわからなかったが、美濃の隣国尾張を平定した織田信長から城を渡せば美濃半国を与えようというはなしを断った。
「この城はいずれ主に返します」
そう言って竜興に城を返し、半兵衛は家督を弟の久作に譲り山中に隠棲してしまった。
「私は主を諫めるために城を獲りました。その罪は償います」
というのが半兵衛の考えだった。
これが竹中半兵衛という男を注目させることになった。

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